ドライブの知識

教習所では習わない「運転上達のテクニック」で運転の達人になろう!

人の運転するクルマに乗って、「この人の運転は安心できる」と感じたことはありませんか?

それはドライバーの運転が上手な証。運転の上手い人には、共通する操作や心がけがあるものです。でも、中には教習所では教わらないことも。今回は、交通の流れを乱さず、同乗者が安心していられるスムーズで安全な運転を身につけるためのテクニックと心がけを紹介します。

<目次>
「ブレーキよりウインカーが先」を意識
視界は広く、視線は遠くに
上り/下り坂では速度が変わらないように
トンネル出入り口で起こる「暗順応/明順応」
下り坂ではブレーキペダルに足を乗せておく
走行中はミラーで周囲の様子を掴もう
間違えた……と思ったら、潔く受け入れる
運転の上手い人も最初はみんなギクシャクしていた

「ブレーキよりウインカーが先」を意識

交差点で右左折を行うとき、ウインカー(方向指示器)を出すタイミングは、道路交通法で「車線変更の3秒前、右左折の30m手前から」と定められています。しかし、実際にはそれでは不十分で、“ウインカーはブレーキを踏む前に出す”とも、覚えておきたいもの。右折や左折をしたいことを、早めに後続車に伝えるためです。

早めにウインカーを出して「曲がる意思」を後続車に伝える
早めにウインカーを出して「曲がる意思」を後続車に伝える

たとえば、ウインカーを出さずにいきなりブレーキを踏むと、後続車のドライバーに「前のクルマが急ブレーキを踏んだ」、あるいは「前のクルマが不審な動きをした」と思われて、慌てさせてしまいます。

ブレーキを踏むより先にウインカーを出しておけば、「前のクルマは曲がりたいんだな。そろそろブレーキを踏むな」と予測することができ、後続車に安心感を与えます。“ウインカーはブレーキを踏む前に出す”は、常に意識しておきたいものです。

視界は広く、視線は遠くに

運転の上手な人は、ブレーキが穏やかなのはもちろん、緊急事態をいち早く予測し、素早く適切な対応を取ります。なぜ、それが可能なのでしょうか。それは、“視界の広さと視線の遠さ”にあります。

できるだけ「遠く」を見ることで、視界が広くなる
できるだけ「遠く」を見ることで、視界が広くなる

免許証を取得したばかりの人と運転が上手い人とでは、視界の広さと、視線の遠さが違うと言われています。免許証を取得したばかりの人や運転が苦手という人は、クルマのすぐ前方に意識をおきがちです。

そうなると、視線が近いため遠くの道路状況が把握しづらく、また視界も狭くなってしまいます。交差点のたびに強いブレーキをかけて止まるのは、信号に意識を向けるタイミングが遅いからにほかなりません。

運転の上手い人は、道路のずっと先に意識をおいています。すると、必然と視界も広く取れ、早くに緊急事態の前兆を察することができるのです。また、遠くの交差点や交通状況も把握しているため、早くに止まるタイミングを予測でき、穏やかなブレーキで減速することができます。運転席に座り、「視線が近いかも」と感じたら、意識して道路のずっと前方を見るようにしましょう。

上り/下り坂では速度が変わらないように

高速道路や郊外の交通量の少ない道路では、速度を一定に保って走行するのがセオリー。でも、だからといって、アクセルを一定の力で踏み続けていてはいけません。上り坂や下り坂に差し掛かると速度が上下するため、一定の速度を保つためには、アクセル開度(踏む量)を調整する必要があります。

わずかな勾配でも速度は変わるため、道路状況や速度は常に意識する
わずかな勾配でも速度は変わるため、道路状況や速度は常に意識する

平地を走行しているときと同じアクセル開度で上り坂を登ると、少しずつ速度が落ちて後続車にストレスを与えます。それだけではなく、自然渋滞の原因ともなり、多くの人に迷惑をかける結果に……。上り坂だと感じたら、スピードメーターを見ながら速度が下がらないように、アクセルを少し踏み増すようにしてください。

反対に下り坂では、速度が増していきます。知らず知らずのうちに速度超過となり、カーブが曲がりきれなくなったり、赤信号で停車できなくなったりして危険です。アクセルを離し、場合によってはブレーキを踏む、シフトダウンをしてエンジンブレーキを効かせるなどして、速度超過とならないように気をつけましょう。

トンネル出入り口で起こる「暗順応/明順応」

明るいところから暗いところに入ると、目が暗さに慣れるため暗順応(あんじゅんのう)を起こし、一時的に周囲が暗くなります。逆に暗いところから明るいところに出ると、目が明るさに慣れるための明順応(めいじゅんのう)を起こし、一時的に周囲がまぶしくなるものです。

トンネルの出口はまぶしくて一瞬、見えづらくなる
トンネルの出口はまぶしくて一瞬、見えづらくなる

この暗順応/明順応により、ドライバーは無意識にアクセルをゆるめてしまいます。特に坂道とトンネルの多い高速道路では速度低下の影響が大きく、後続車に追突される危険性も。また、自然渋滞の原因ともなります。

トンネルが多い道路では車間距離をしっかりと確保し、前走車の速度低下にそなえてください。トンネルに出入りする前は暗順応/明順応が起こることを事前に予測。ときどき、スピードメーターを確認して、速度が落ちているなら、すみやかに適正な速度へ復帰させましょう。

下り坂ではブレーキペダルに足を乗せておく

減速時以外、右足はアクセルの上にあるものですが、必ずアクセルの上に“乗せなければならない”わけではありません。下り坂など、アクセルを踏まなくても速度が落ちない状況なら、ブレーキの上に右足を乗せて、あらかじめ減速にそなえておきましょう。

すぐに減速できるようにブレーキペダルの上に足をスタンバイ
すぐに減速できるようにブレーキペダルの上に足をスタンバイ

アクセルを踏むときのように、かかとをフロアに乗せると、ブレーキの細かい調整が楽にでき、不測の事態にも素早く対処することができます。ただし、ブレーキペダルは少しでも踏むと作動し、軽くブレーキがかかる「引きずり」状態になるので、力をかけないよう注意してください。

走行中は、ミラーで周囲の様子を掴もう

教習所の路上教習では、運転中にルームミラーやサイドミラーをよく見るよう教わります。これはミラーを確認することで、周囲の状況をつかんでほしいため。

自車の周囲の状況を常に把握しておこう
自車の周囲の状況を常に把握しておこう

隣の車線や後続車の位置をこまめに確認することで、死角に入っていた隣車線のバイクが確認できたり、後続車がどれくらいで自分に追いつくのかが推測できるようになります。こういった周囲の状況を把握するクセをつけることで自然と運転は安全になり、車線変更も無理なくできるようになるものです。

間違えた……と思ったら、潔く受け入れる

知らない場所へ出かけるとき、多くの人はカーナビやスマホのナビアプリを使うでしょう。実は、ここでも運転の上手い人との違いが出ます。たとえば、ナビの右左折の案内に気づかず、交差点の直前まできてしまった場合。

あ!ここ曲がるんだ……。そんな経験、誰しもあるはず
あ!ここ曲がるんだ……。そんな経験、誰しもあるはず

「ここ、曲がるところだった!」と、あたふたしながら急ブレーキをかけ、いきなり車線変更をしようとしては、後続車への迷惑になるばかりか事故の原因にもなり危険です。運転の上手い人は、「ここ、曲がるところだった!」と思っても、そのまま直進します。後続車の危険を誘発しないためです。

通り過ぎたのなら次の交差点で曲がることもできますし、じきにナビが新しいルートを示してくれます。「間違えたから」、あるいは「間違えそうだから」と危険行為をおかしてまでルートを守る必要はありません。間違えたのなら潔く受け入れ、気を楽にして新しく示されたルートを進みましょう。

運転の上手い人も最初はみんなギクシャクしていた

運転の上手い人だって、免許証を取得したてのころは運転がギクシャクしていたはず。「上手くなろう」「同乗者に安心してもらおう」と思いながら、少しずつ運転を修正し、今にいたっているのです。こちらの「運転がうまい人のコツを真似して「運転スキルの上達」を図ろう!」も、あわせて参考にして、同乗者に安心してもらえる運転と心がけを身につけましょう。一度、身についた運転スキルは、きっと一生、役に立ちますよ!

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