ドライブの知識

運転がうまい人は何が違う? コツを知って運転スキルを向上させよう

なかなか運転が上達しない、運転への苦手意識が克服できない……、そんな風に思っている人も多いもの。中には、「運転のうまい人は、何が違うんだろう?」「どうして、自分は運転が苦手なの?」と思ったことがある人もいるかもしれません。

そこで、ベテランドライバーや運転のうまい人が実践しているコツと注意すべきポイントを紹介します。コツや注意ポイントを知っておけば、運転スキルの上達スピードも上がりますよ。

<目次>
運転のコツ①:シート位置をリラックスできる姿勢に調整
運転のコツ②:まずは「ゆっくり」のスピードで練習
運転のコツ③:路面の速度表示の「0」に合わせて走る
運転のコツ④:操作は慌てない!急発進・急停止に要注意
運転のコツ⑤:右左折のポイント
運転のコツ⑥:バック駐車のポイント
ポイントがわかれば、どんなクルマにも乗れる

運転のコツ①:シート位置をリラックスできる姿勢に調整

運転に苦手意識を持っている人は、「怖い」という意識が強いためか、シートの位置を“前寄り”にしがちです。シートを前にすればフロントガラスが近くなって、外がよく見えるようになりますが、その代わりにハンドルやペダル操作がしにくくなります。また、縮こまった姿勢になるため、手や足の力の調整もしづらくなるものです。

上手に運転したいのであれば、身体を動かしやすい姿勢にすることが重要となります。まずは、シートの奥まで深く座ります。その状態でブレーキペダルを踏み込み、足が伸びきる少し手前にシートの位置を調整します。

腕や足が伸び切らず、ハンドルやペダルに余裕を持って届くように調整する
腕や足が伸び切らず、ハンドルやペダルに余裕を持って届くように調整する

その上で、ハンドルを回しやすい位置に調整しましょう。ハンドルは、車種によって上下だけに調整できるもの(チルトステアリング)と、上下に加えて前後にも調整できるもの(テレスコピックステアリング)があります。身体を動かしやすいリラックスできる姿勢にするのが、上手な運転の第一歩です。

ハンドル位置の調整はハンドルの下、もしくは横にあるレバーでロックを解除して行う
ハンドル位置の調整はハンドルの下、もしくは横にあるレバーでロックを解除して行う

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運転のコツ②:まずは「ゆっくり」のスピードで練習

街を走るクルマの流れが「速い」と感じることもあるでしょう。「後ろから追いつかれたら、どうしよう」「怒られたら、どうしよう」と考えるほどに、焦ってしまうもの。そんな緊張状態になっては、ますます運転はうまくいきません。

まずは、「ゆっくり」と心を落ち着けることが大事。マイペースを心がけましょう。落ち着いて、自分のペースで運転することが、結果的にもっともスムーズな運転につながります。

慣れるまでは、まずは自分が怖くないと思えるスピードでOK
慣れるまでは、まずは自分が怖くないと思えるスピードでOK

それでも、後ろのクルマに追いつかれて、それが気になるようであれば、後続車を先に行かせましょう。ウインカーを出しながら路肩に寄れば、後ろのクルマは抜いてゆくはずです。 後ろを気にせずに走ることができれば、マイペースで走れるようになります。

後ろから速いクルマが来たら、ウインカーを出して路肩に寄り先に行かせる
後ろから速いクルマが来たら、ウインカーを出して路肩に寄り先に行かせる

もしもスピードが怖いのであれば、あえてちょっとだけ加速してみてください。時速40kmが怖いと思っていても、時速50kmを体験してみれば時速40㎞が怖くなくなるものです。一度、思い切って少し速度を上げみましょう。運転がうまい人は、他のクルマの流れに合わせることが自然とできています。まずは自分のペースで練習し、慣れてきたら他のクルマの流れに沿って運転することを意識してみてください。

運転のコツ③:路面の速度表示の「0」に合わせて走る

「クルマの車幅感覚がよくわからない」という人は、路面に描かれている制限速度の数字を目安にするのがおすすめです。たとえば、路面に「40」とあれば、その「0」の上を自分(運転席)が通過するように意識します。そうなれば、自然とクルマは車線の中央を走るのです。

自分が「0」の上を走るようにすると、車線の中央を走れる
自分が「0」の上を走るようにすると、車線の中央を走れる

「隣を走っているクルマに近づいてしまう」や「だんだんと車線の端に寄ってしまう」というときは、自分の視線を意識してみましょう。子どものころにした、自転車の練習を思い出してみてください。「障害物にぶつかる!」と思うほど、その障害物に向かってしまった経験はありませんか? 実は、これも視線が原因です。

クルマや自転車は、ドライバーが意識して視線を送った方向に進んでしまうもの。そのため「横のクルマが気になる」とチラチラと横を見れば、自然と自分のクルマは隣へ寄っていってしまいます。

隣のクルマが気になるが、気にするほど寄っていってしまう……
隣のクルマが気になるが、気にするほど寄っていってしまう……

逆に、路面の数字の「0」を目指して走るときも、数字に視線を送れば、スムーズにその上を通過できるのです。クルマは「視線を送った先に行く」ということを覚えておきましょう。そして、運転するときは、行きたい方向の“なるべく遠く”を見るようにするのが上手な運転のコツとなります。慣れるまでは、「遠くを見る」と声に出しながら運転して意識づけするのもおすすめです。

運転のコツ④:操作は慌てない!急発進・急停止に要注意

人は慌ててしまうと、動作が急になってしまう傾向があります。運転も同様です。慌ててブレーキを踏むと、急ブレーキになってしまいますし、アクセルであれば急発進になります。

運転操作は、「必要な操作量」を「必要なタイミング」までに終わらせる必要があります。そのときに運転の上手な人は、ゆっくりと操作を行っています。そこで必要となるのが“余裕を持つこと”です。たとえば、ブレーキ操作の場合、ギリギリになってペダルを踏むと急ブレーキになってしまいます。「少し早いかな」と思うぐらい、余裕を持った操作を心がけるといいでしょう。

操作は「早め」に「ゆっくりと」が基本
操作は「早め」に「ゆっくりと」が基本

上手にブレーキを踏むためには、赤信号を早いタイミングで認識して、余裕をもって運転操作を開始しましょう。まずはアクセルを抜いて、少しずつブレーキを。発進も、信号の変化を予想しながら、アクセルを踏む準備をしておき、信号が青になったらゆっくりとアクセルを踏み始めましょう。

なるべく「遠く・広く」見わたすことで、信号や標識、周囲の交通状況を把握する
なるべく「遠く・広く」見渡すことで、信号や標識、周囲の交通状況を把握する

慌てないためには、判断するための時間を多くすることが大切です。直前のクルマだけでなく、なるべく遠く・広く見渡すように、心がけましょう。次に何が起こるのかを予測できれば、判断するための時間に余裕が生まれます。また、前を走るクルマとの車間距離を少し多めに取るのもおすすめです。判断する時間が生まれ、心に余裕ができます。

運転のコツ⑤:右左折のポイント

右や左に曲がるときのハンドル操作も、「ゆっくり」と行うことがポイント。また、必要なハンドルの操作量をこなすための、適切なタイミングも重要です。このとき、ハンドル操作に応じてクルマが動いていることを意識しましょう。“どれだけ曲がっているのか”を感じとることができれば、狙った走行ラインを走ることも簡単になります。

上手な人の運転を見ていると、「急」のつく操作をせず、ゆっくり操作していることがわかる
上手な人の運転を見ていると、「急」のつく操作をせず、ゆっくり操作していることがわかる

また、クルマは内輪差といって、曲がるときに前輪よりも後輪が内側を通ります。この後輪の通るラインを意識しないと、左折や右折時の巻き込みになることも。上手に曲がるためには後輪の場所を意識するのがポイントです。さらに右折するときは、車体の左前方を意識するとスムーズに曲がれます。

交差点を曲がるときはもちろん、駐車場から出るときにも内輪差に注意しよう
交差点を曲がるときはもちろん、駐車場から出るときにも内輪差に注意しよう

どちらにせよ、狭い場所などで曲がるときは無理をせずに、スピードを十分に落としましょう。場合によっては一時停止して安全を確認してもかまいません。

運転のコツ⑥:バック駐車のポイント

後退しながらの駐車を苦手とする人には、「どこを見ていいのかわからない」というケースが多いのではないでしょうか。カレコのクルマは全車バックモニターを装着していますが、基本となるのは「ドアミラーをよく見る」ことです。

駐車のポイントは、バックモニターに頼らず、ドラミラーをきちんと見ること
駐車のポイントは、バックモニターに頼らず、ドラミラーをきちんと見ること

ドアミラーで何を見るかといえば、自分のクルマと他のクルマや壁との距離や角度です。また、後退するときは、「まっすぐ後退」と「曲がりながら後退」の2つを別々に行うようにしましょう。そのときに、ドアミラーで他のクルマや壁との距離や角度が、どのように変わってゆくのかを見るのです。

もしも、他のクルマや壁との間隔が見づらいと思ったら、ミラーの角度を変えてみてください。少し下に向けて車体がよく見えるようにしたり、自分のクルマの後輪まで見えるようにドアミラーを調整したりすれば、後輪を駐車枠に合わせたように駐車することもスムーズになります。

鏡面を下に向けると、駐車枠や後輪の様子を把握しやすくなる
鏡面を下に向けると、駐車枠や後輪の様子を把握しやすくなる

バックモニターを活用するポイントは、ふたつ。ひとつは、後退時に人や障害物がないか。もうひとつは、後退駐車の最後に後ろの距離感を確認するときです。バックモニターは、クルマの後ろの様子を見るのに便利な一方、車幅感覚をつかむのには不向きです。そのため、バックモニターだけで駐車枠に納めるのは非常に難しく、おすすめできません。

ガイド線はあくまで目安。バックモニターで車幅感覚はつかめない
ガイド線はあくまで目安。バックモニターで車幅感覚はつかめない

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ポイントがわかれば、どんなクルマにも乗れる!

運転のうまい人は、ここで紹介したようなコツや注意ポイントを自然に実行しています。一度にすべてを覚えるのは、難しいかもしれません。そんなときは少しずつ試して、ひとつずつ身に付けていけばよいでしょう。

まずは「乗りやすい」と感じるクルマを探してみよう
まずは「乗りやすい」と感じるクルマを探してみよう

こうしたコツや注意ポイントさえつかめれば、クルマの大きさや形が変わっても、あまり違和感なく運転できるようになります。また、いろいろなクルマに乗ることで、車両感覚をつかむ訓練にもなります。まずは、コンパクトなクルマからはじめて、いろいろなクルマに乗って練習してみてください。

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