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飛行機好きなら一度は行きたい!成田空港に隣接する「航空科学博物館」

成田空港に隣接する、航空専門の博物館「航空科学博物館」。航空専門と聞くと、屋外での航空機の展示を想像しますが、館内にはフライトシミュレーターなどの体験設備も充実しており、天気の悪い日や寒い季節でも楽しめるミュージアムです。

都心から1時間30分ほどで航空機ファンの聖地へ
「ボーイング747-400」が誘う大空の旅
飛び立つ航空機を眺めながら、機内食を食べる
ツアーガイドに参加し、「ボーイング747」のコクピットで記念撮影
新設された体験館は目玉コーナーが目白押し
およそ20機の航空機が展示される屋外展示場
今回のドライブ利用したクルマ:スバル「XV」

都心から1時間30分ほどで航空機ファンの聖地へ

都心から航空科学博物館へは京葉道路、あるいは東関東自動車道を利用して千葉方面へ向かいます。宮野木ジャンクションから東関東自動車道を利用し、成田ジャンクションで新空港自動車道へ。成田空港から一般道に降りて、10分ほどで到着します。施設には、200台の無料駐車場が用意されています。

  中央の建物(本館)は、管制塔をモチーフにしている。体験学習に来る小学生も多いので、駐車場へは十分に徐行して進入すること
中央の建物(本館)は、管制塔をモチーフにしている。体験学習に来る小学生も多いので、駐車場へは十分に徐行して進入すること

航空科学博物は月曜日が休館日(月曜日が祝祭日の場合、翌火曜日)。年末は29日(日)から31日(火)まで休館ですが、2020年元旦(1月1日)は朝5時から開館します。開館時間は10時から17時までで、入館締め切りは16時30分。入館料は大人700円、中高生は300円、4歳から小学生まで200円です。

企画部長を務める阿部さんに、航空科学博物館の見どころを教えてもらいました。

  阿部さんのお勧めのイベントは、パノラマビジョンとプロジェクションマッピングで演出される、1/8「ボーイング747-400」による空の旅
阿部さんのお勧めのイベントは、パノラマビジョンとプロジェクションマッピングで演出される、1/8「ボーイング747-400」による空の旅

今年で開館30周年を迎えた、日本最初の航空を専門とした博物館

航空科学博物館は1989年に開館し、2019年で30周年を迎えました。地元、成田空港に隣接する千葉県芝山町の要望で設立され、アメリカの「スミソニアン国立航空宇宙博物館」や、イギリスの「ロイヤルエアフォース・ミュージアム」など、海外の航空博物館を参考にして造られたそうです。

日本で最初に開館した航空専門の博物館で、現在までに述べ600万人が来館。30周年を迎えるにあたって大がかりなリニューアルが行われ、「体験館」も新設されました。航空ファンにはもちろん、そうでない人にも楽しんでもらえる博物館を目指してのリニューアルだったそうです。

  リニューアルで作られた玄関エントランス前の滑走路。「34」という数字は、真北から時計回りに340度の方位(北北西の方向)に滑走路が向かっていることをあらわし、「L」という英字は2本の滑走路のうちLEFT(左)であることを示している
リニューアルで作られた玄関エントランス前の滑走路。「34」という数字は、真北から時計回りに340度の方位(北北西の方向)に滑走路が向かっていることをあらわし、「L」という英字は2本の滑走路のうちLEFT(左)であることを示している

本館エントランスでは、大きな横断幕が来館者を出迎えます。順路に従い、まずは入って左側の西棟を見学します。

  博物館という言葉から連想される堅苦しいイメージはなく、明るくて入りやすい
博物館という言葉から連想される堅苦しいイメージはなく、明るくて入りやすい

「ボーイング747-400」が誘う大空の旅

西館に入るや、目の前に巨大なジェットエンジン、そして頭上に「ボーイング747-400」の模型が登場します。

  「ボーイング747-400」は1/8サイズの大型模型で、航空科学博物館のシンボルとなっている
「ボーイング747-400」は1/8サイズの大型模型で、航空科学博物館のシンボルとなっている

ジェットエンジンをはじめとした展示品は、実際の「ボーイング747」で使用されていたもの。航空科学博物館ではこれらの展示物に触れられ、ジェットエンジンに使用するチタン合金や、航空機の外板に使用されるアルミ合金の感触をじかに知ることができます。

  ジェットエンジンはプロジェクションマッピングにより、まるで動いているかのように演出され、内部の仕組みや推進力を生み出す原理を教えてくれる
ジェットエンジンはプロジェクションマッピングにより、まるで動いているかのように演出され、内部の仕組みや推進力を生み出す原理を教えてくれる

この「ボーイング747-400」では1日に6回、270度のパノラマビジョンとプロジェクションマッピングが織りなすイベントが約5分間行われます。

  写真では見えないが、「ボーイング747」付近の床には滑走路や都市の夜景などが映し出される
写真では見えないが、「ボーイング747」付近の床には滑走路や都市の夜景などが映し出される

通常の時間帯は機体の後ろにあるコクピットと大型模型が連動し、まるで実際に操縦しているような気分を楽しめます。操縦体験には整理券(200円)が必要です。

  コクピットの操作に従い機体が傾斜したり、ランディングギヤ(車輪)が出し入れされる
コクピットの操作に従い機体が傾斜したり、ランディングギヤ(車輪)が出し入れされる

また同フロアにはキャビン(客席)も。実際に「ボーイング747」で使用されたシートが持ち込まれていて、自由に座ることができます。

 ファースト、ビジネス、エコノミーと、様々なクラスシートが展示されている
ファースト、ビジネス、エコノミーと、様々なクラスシートが展示されている

順路に従い2階に進むと、100年にわたる航空機の変遷が300機もの模型で展示される資料フロアになります。

 エレベータールームへの出入り口に施された金属探知ゲートは、実際に空港で使用されたもの
エレベータールームへの出入り口に施された金属探知ゲートは、実際に空港で使用されたもの

続く東棟2階は、成田空港をイメージした「NAA(成田国際空港株式会社)コーナー」です。成田空港がどの様な地理にあるのかや、空港スタッフの業務や環境への取り組みを楽しみながら学ぶことができます。

 「NAAコーナー」はリニューアルを機に、展示内容が一新された。至るところに最新技術が用いられている
「NAAコーナー」はリニューアルを機に、展示内容が一新された。至るところに最新技術が用いられている
 「お仕事アバター」により楽しみながら空港スタッフの仕事を知ることができる
「お仕事アバター」により楽しみながら空港スタッフの仕事を知ることができる

飛び立つ航空機を眺めながら、機内食を食べる

本館4階には成田空港から飛び立つ、あるいは着陸する航空機を見ながら食事ができるレストラン「パノラマテラス バルーン」があります。営業時間は10時30分から17時まで(平日は16時まで)。

 こちらはランチセットA。機内食風に盛りつけられている
こちらはランチセットA。機内食風に盛りつけられている
 広範囲に外周を見回せるよう席が作られている。もちろん成田空港側は人気席
広範囲に外周を見回せるよう席が作られている。もちろん成田空港側は人気席

本館最上階となる5階は展望展示室になっており、博物館の回りをぐるりと360度、見渡せる作りになっています。特に成田空港に向いているシートは人気で、早い時間に来館して一日中、空港を眺めている人もいるそう。

 冷暖房完備の快適な環境で離着陸、あるいは駐機する航空機を眺めていられる
冷暖房完備の快適な環境で離着陸、あるいは駐機する航空機を眺めていられる
 内側に施された計器類は、かつて空港の管制室にて使用されたもの
内側に施された計器類は、かつて空港の管制室にて使用されたもの

新設された体験館は目玉コーナーが目白押し

本館と体験館との間には、「ボーイング747-212B」の機首部分が展示されています。

 側面に描かれている航空会社のマークは、展示機がかつて就航していた会社をあらわしている
側面に描かれている航空会社のマークは、展示機がかつて就航していた会社をあらわしている

この「ボーイング747-212B」は、数々の航空会社で運用されたのちに退役。アメリカのアリゾナ州マラナにある退役機専門の空港にて整備保管されていたところを、航空科学博物館が引き取ったもの。ボーイング社は機首部分を「セクション41」と呼称しています。そこから航空科学博物館でも、この展示を「747セクション41」と名付けました。

「747セクション41」は、「セクション41機内ツアーガイド」に申し込むと、中に入ることができます。申し込みはエントランスの受付カウンターで行い、料金は1人500円。「セクション41」を中心とした1時間弱のツアーガイドです。1日の開催数や開催時間は日によって異なるため、入館時に確認しましょう。

 「ボーイング747-212B」のコクピットは、キャビン前面ではなく階上にある
「ボーイング747-212B」のコクピットは、キャビン前面ではなく階上にある

ステップを上りキャビンに入ると、左側全体の内張が剥き出しで内部の構造が分かるようになっています。このような状態で公開されているのは、とても珍しいそうです。

 なかなかお目にかかれない航空機の壁面内部の構造
なかなかお目にかかれない航空機の壁面内部の構造
 キャビン上部。今は電子制御で操作されるが、この機が就航していた当時はワイヤーでスラットやフラップ(高揚力装置)、ラダー(方向舵)が操作されていた
キャビン上部。今は電子制御で操作されるが、この機が就航していた当時はワイヤーでスラットやフラップ(高揚力装置)、ラダー(方向舵)が操作されていた

さらに階段を上り、操縦席にも入ることができます。ツアーガイド参加者は、機長席に座った状態で記念撮影ができます。

 コクピット内は思いのほか狭く、シートに座った状態では前方が見づらいことがわかる
コクピット内は思いのほか狭く、シートに座った状態では前方が見づらいことがわかる

新設された体験館は目玉コーナーが目白押し

リニューアルを機に新設された体験館。この日は、1階体験館ホールで体験学習に訪れた小学生たちが、紙飛行機の作り方を学んでいました。航空力学に則って製作された紙飛行機は本当によく飛び、体験した子どもたちも大いに驚いていました。紙飛行機を作ったことのある大人も楽しめる内容です。

 紙飛行機を折る子どもたちは真剣そのもの
紙飛行機を折る子どもたちは真剣そのもの

2階には博物館では初導入となる、訓練用シミュレーターが2基設置されています。

 操作方法は副操縦席に座るスタッフが教えてくれる
操作方法は副操縦席に座るスタッフが教えてくれる

導入された最新型のシミュレーターは「ボーイング737Max」機であり、220度ものプロジェクターを備えたフルコックピット仕様。体験操縦者は左のキャプテン用シート(機長席)に座り、成田空港への着陸体験を行います。

 迫る滑走路の映像はとてもリアルで、シミュレーターとわかっていても操縦桿を握る手が緊張してしまう
迫る滑走路の映像はとてもリアルで、シミュレーターとわかっていても操縦桿を握る手が緊張してしまう

「747セクション41」のコクピットと比べ、計器類は液晶モニターで表示されるなど世代の差が伝わります。1フライトの料金は1,000円で、小学4年生以上が対象です。

「ボーイング737Max」の隣には「ボーイング777」のシミュレーターが設置されており、こちらは40インチのモニターで機外の情景を表示しています。

 「ボーイング737Max」と比べるとシンプルだが、シートに座るや本物のような臨場感に包まれる
「ボーイング737Max」と比べるとシンプルだが、シートに座るや本物のような臨場感に包まれる

フライトミッションは成田空港から離陸し、周遊後に着陸するもの。操作は最小限ですが、操縦席まわりの計器類から十分に本格的なシミュレーターであることが伝わります。1フライトの料金は500円で、小学1年生以上が対象です。

「ボーイング737Max」「ボーイング777」共に体験操縦の予約は直接、シミュレーターの前で行います。土日祝日はすぐに予約が一杯になるので、施設内を見て回る前に予約を行いましょう。

 東棟1階にも「DC-8」のシミュレーターがあり、フライトの体験搭乗ができる。エントランスの受付カウンターで申し込み、1フライトの料金は100円で最大14席
東棟1階にも「DC-8」のシミュレーターがあり、フライトの体験搭乗ができる。エントランスの受付カウンターで申し込み、1フライトの料金は100円で最大14席

体験館3階(最上階)は、航空科学博物館でもっとも、成田空港に近い展望台です。

 エレベーターでしか訪れることができないので注意
エレベーターでしか訪れることができないので注意

屋外なので本館の展望室のように暖かい中での見物はできませんが、A滑走路を離着陸する航空機が、まるで頭上を通過するような迫力を味わえます。

 展望台はの整備地区に面しており、駐機している様々な機体を眺めることができる
展望台はの整備地区に面しており、駐機している様々な機体を眺めることができる
 南風が吹いている場合、離陸する姿を見ることができ、北風が吹いていると着陸姿(後ろ姿)を見ることができる
南風が吹いている場合、離陸する姿を見ることができ、北風が吹いていると着陸姿(後ろ姿)を見ることができる
 人員や貨物を満載した航空機は滑走路をギリギリまで使用するため、離陸直後は展望台との距離が近い
人員や貨物を満載した航空機は滑走路をギリギリまで使用するため、離陸直後は展望台との距離が近い

およそ20機の航空機が展示される屋外展示場

玄関エントランス前には屋外展示場が設けられており、およそ20機の航空機が展示されています。特に注目したいのが、「YS-11」です。

 この「YS-11」試作機が展示されているのは、航空科学博物館だけ
この「YS-11」試作機が展示されているのは、航空科学博物館だけ

第二次世界大戦後、日本は航空機の開発や生産が禁じられました。その後、20年近い時を経て就航した「YS-11」は戦後、最初に開発・量産された国産旅客機です。展示されている「YS-11」は2機製造された試作機のうちの1機で、機内には客席の他、開発のために使用された計器類が残っています。

屋外展示場の最奥にある3機の航空機は、それぞれエンジンが始動できる状態で保存されており、イベントの際は実際にエンジンを動かすそうです。

 いつでもエンジンが始動する状態に整備されている
いつでもエンジンが始動する状態に整備されている

近くの撮影スポットをインフォメーションボードが教えてくれる

エントランスロビーにあるショップには、様々な航空機に関わるアイテムが取りそろえられており、来館の記念となる航空科学博物館オリジナルグッズも販売されています。

 数あるアイテムやグッズの中で人気なのは、やはり航空機のモデルプレーンだそう
数あるアイテムやグッズの中で人気なのは、やはり航空機のモデルプレーンだそう
 航空科学博物館オリジナルグッズはフライトダグ、付箋ブック、そしてノートの3種類
航空科学博物館オリジナルグッズはフライトダグ、付箋ブック、そしてノートの3種類

エントランスホール内にあるインフォメーションボードは、各体験操縦の予定時間や予約状況を確認できる他、近隣にある航空機の撮影スポットやショップの場所を教えてくれます。

 インフォメーションボードは、画面を直接タッチして操作できる
インフォメーションボードは、画面を直接タッチして操作できる

航空について学びながら楽しめる航空科学博物館は、1日いても飽きません。お子さまの冬休みに、訪れてはいかがでしょうか?

▼航空科学博物館
住所:千葉県山武郡芝山町岩山111-3
駐車場:有り(無料)
URL:http://www.aeromuseum.or.jp/

今回のドライブ利用したクルマ:スバル「XV」

今回、利用したのはスバルのクロスオーバーSUV「XV」です。乗降のしやすいシートや、荷物の積み卸しがしやすいハッチバックなど、ユーザーの目線に立って作られています。リニアトロニックという独自のトランスミッションにより、走りも燃費も良好です。

 スバル独自の4WD「シンメトリカルAWD」を採用
スバル独自の4WD「シンメトリカルAWD」を採用

※スバル「XV」の取り扱いは終了いたしました。

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