クルマ・サービス

カーシェア/マイカー/カーリースの「お金と使い勝手」を比較する

クルマは、買うよりもカーシェアがおトク――。

そんなふうに言われることがよくあります。では、実際にどれぐらいおトクなのでしょうか? そもそも、本当にカーシェアの方が安いと言えるのでしょうか?

使用頻度の異なる3つのモデルケースをもとに、三井のカーシェアーズを利用した場合と新車を購入した場合、また普及が進むカーリース(サブスクリプション)を使用する場合のコストを比較してみました。

<目次>
カーシェア/マイカー/カーリースで異なるお金のかかり方
マイカーやカーリースの維持費は月々どのぐらい?
カーシェア/マイカー/カーリースのコストを比べると…
メリット・デメリットを知って利用・購入しよう
都市部に住む人にはカーシェアがおすすめ!

カーシェア/マイカー/カーリースで異なるお金のかかり方

モデルケースでのコスト比較に入る前に、まずはカーシェアとマイカー、カーリースの仕組みや違いをおさらいしておきましょう。

カーシェア/マイカー/カーリースの費用特性
カーシェア/マイカー/カーリースの費用特性

ご存知のとおり、マイカー(自己所有)の場合は、駐車場を用意したうえでクルマ(新車あるいは中古車)を購入し、税金や整備費用(点検・車検など)、自動車保険の費用のすべてを自身で負担します。

カーリースは、リース会社からクルマを長期貸与(リース)される形で、駐車場と燃料代のほかに発生する費用は、基本的にカーリースの月額利用料のみ。この中に、税金や整備代、自動車保険(会社やプランにより別途、契約の場合あり)が含まれているため、購入に比べてお金の管理が楽になるというメリットもあります。

カーシェアは、カーシェアサービス(ここでは三井のカーシェアーズ)に入会し、会員になることで、クルマ(シェアカー)を利用できるようになります。三井のカーシェアーズの場合、毎月定額でかかる費用はベーシックプランの月会費980円のみです(月会費無料プランもあります)。

三井のカーシェアーズの個人会員向け料金の特徴
三井のカーシェアーズの個人会員向け料金の特徴

あとは、クルマを利用するときに、時間料金(10分単位もしくはパック料金)と、6時間以上の予約・利用で発生する距離料金(燃料代に相当)だけ。つまり、「使うときに使う分だけ」しか、費用発生しないのが特徴です。

>>>三井のカーシェアーズの料金を見る

マイカーやカーリースの維持費は月々どのぐらい?

ここからは、実際に金額をシミュレーションしていきます。初めてクルマを持とうとしている人の中には、「どれぐらいの維持費がかかるのか不安」という人も多いはず。まずは、クルマを買った場合の月々のコストを計算してみましょう。

クルマを買って維持するのに必要なコストは、車両価格、諸税金、点検・車検、自動車保険、駐車場代が主なところ。今回は、手頃なサイズと価格で人気のコンパクトSUV、トヨタ「ヤリスクロスHYBRID」を例として、計算しました。

例にするのは新車価格229万5,000円(2024年3月時点)の「X HYBRID 2WD」グレード
例にするのは新車価格229万5,000円(2024年3月時点)の「X HYBRID 2WD」グレード

「ヤリスクロスX HYBRID 2WD」を新車で買い、5年乗って売却すると仮定します。すると、5年間でかかる費用はおおまかに次のとおり。

<新車を買って5年間にかかるコスト>
・車両価格:約160万円(約230万円で買い、その30%で売却すると仮定)
・自動車税:約15万円(3万500円×5年間)
・点検・車検:約30万円(12か月点検3回、車検1回、重量税など含む)
・自動車保険:約40万円(年間8万円と仮定、等級アップなどは考慮せず)
・駐車場代:約120万円(月2万円と仮定)

これらをトータルして、月あたりの費用を計算すると、およそ6万円になります。ここには燃料代を含みませんから、これが実際の維持費というわけです。

一方、カーリースの場合、カーリースA社で同等の「ヤリスクロスHYBRID」を「初期費用フリープラン用/5年契約/ボーナス加算なし」で見積もりすると、月額利用料はおよそ4万6000円で、これが固定費であり維持費となります。

なお、新車・カーリースとも、カーナビやETCなどのオプションを含まない場合の価格・料金ですから、実際にはこれよりも高くなるケースも多いでしょう。

「使う分だけ」料金が発生するカーシェアの場合、こうした固定費や維持は不要となります。

>>>「ヤリスクロスHYBRID」の車種解説はこちら

カーシェア/マイカー/カーリースのコストを比べると…

マイカーとカーリースの費用感がわかったところで、モデルケースごとにかかる実コストを出してきましょう。マイカーとリースは「燃料代」を、カーシェアは「利用料金」から考えます。※燃費を25km/L、レギュラーガソリン価格を170円/Lとして算出

<モデルケース1:毎日、家族の送迎に使用する>
条件=利用頻度:週5日、走行距離:片道5km(30分)

この条件でマイカー/カーリースでの燃料代を計算すると、月あたり1,360円。これに先に計算した固定費がかかります。

●マイカーでの月間コスト:6万1,360円
●カーリースでの月間コスト:4万7,360円

次に、三井のカーシェアーズ(ベーシックプラン)を使った場合を見てみましょう。「ヤリスクロスHYBRID」の車種クラスはベーシックで、時間料金は10分150円。このモデルケースでの1か月の利用料金は、「30分×2(往復)×週5日×4週」となりますから、月間のコストは以下のとおりです。

●三井のカーシェアーズでの月間コスト:1万8,000円

1日の送迎に900円(10分150円×3×往復)かかると思うと、高く感じるかもしれませんが、これぐらいの利用であれば、月極駐車場を借りるよりも安くクルマのある暮らしができます。

<モデルケース2:休日のドライブに使用する>
条件=利用頻度:週1日、走行距離:100km(12時間)

平日は通勤や通学でクルマに乗る時間がなく、乗るのは休みの日だけ。そんな人もいるでしょう。例えば週に1度、100kmのドライブに出かけるとすると、マイカー/カーリースでかかる燃料代は、680円×4週で2,720円。月間コストはこのようになります。

●マイカーでの月間コスト:6万2,720円
●カーリースでの月間コスト:4万8,720円

三井のカーシェアーズの場合、「12時間パック+距離料金」となり、ベーシック料金の「ヤリスクロスHYBRID」の場合は、それぞれ5,700円と2,000円(20円/km)、あわせて7,700円です。月4回、出かけたとすると……。

●三井のカーシェアーズでの月間コスト3万800円

と、やはりマイカーやカーリースよりも低コストとなります。

<モデルケース3:毎日の送迎+週末のドライブ>
条件=週5回の送迎(5km、30分)と週1回のドライブ(100km、12時間

最後はモデルケース1と2の複合型。平日は送迎に週末はドライブに、とクルマをフル活用するモデルケースです。ここまでに計算してきたコストをもとに算出すると、次のようになります。

●マイカーでの月間コスト:6万4,080円
●カーリースでの月間コスト:5万80円
●三井のカーシェアーズでの月間コスト:4万8,800円

これだけ使うとカーリースのコスト感に近づきますが、それでもまだカーシェアのほうが低コスト。マイカーとカーシェアの「損益分岐点」を考える人もいるようですが、月極駐車場の高い都市部に住んでいる人にとって、よほど高い頻度で長時間/長距離を乗らないのであれば、カーシェアの方が安いと言えるでしょう。

都内の月極駐車場は賃料が高く、世田谷区では平均2万8,000円にのぼるというデータも
都内の月極駐車場は賃料が高く、世田谷区では平均2万8,000円にのぼるというデータも

>>>三井のカーシェアーズ料金シミュレーション

メリット・デメリットを知って利用・購入しよう

コスト面では圧倒的にカーシェアが有利とはいえ、それぞれにメリット・デメリットはあります。実際に「クルマのある暮らし」をするのなら、メリット・デメリットをよく知って、自分にあったスタイルを選ぶことが大切です。

<新車購入のメリット・デメリット>
メリット:自分のものになる、自分の好きな車種・仕様が選べる、荷物やチャイルドシートを置きっぱなしにできる、カスタマイズなどを楽しめる

デメリット:コストがかかる、メンテナンスや税金の支払いなどの手間がある、購入や売却などの手間やお金の管理が必要、故障などで予期せぬ出費が発生する

<カーリースのメリット・デメリット>
メリット:購入より安く新車に乗れる、月額料金のみでお金の管理がしやすい、好きなクルマ・仕様を選べる

デメリット:自分のものにならない、走行距離制限がある、カスタマイズなどがしづらい、仕様や装備を選んでいくと高額になる

<カーシェアのメリット・デメリット>
メリット:「使う分だけ」の料金発生で低コスト、いろいろなクルマに乗れる、新しいクルマに乗れる、冬場はスタッドレスタイヤ車も選べる、事故・トラブル時もサポートしてくれる

デメリット:満車などで予約が取れないときがある、荷物を置きっぱなしにできない、ステーションまで行く必要がある、子どもがいる場合チャイルドシート/ジュニアシートの用意が必要

いろいろなクルマに乗れるのはカーシェアの大きな魅力。写真は「クロストレック」
いろいろなクルマに乗れるのはカーシェアの大きな魅力。写真は「クロストレック

「今日は1人だからコンパクトカーで」「友達と出かけるときはミニバンで」と、用途や気分に合わせて好きなクルマに乗れるのは、カーシェアならではのメリット。一方、お子さんがいてチャイルドシート/ジュニアシートや荷物をクルマに乗せっぱなしにしたい場合は、カーシェアよりもマイカーやカーリースの方が向いていると言えます。

>>>三井のカーシェアーズの車種ラインアップを見る

都市部に住む人にはカーシェアがおすすめ!

都市部ではステーションも多くカーシェアは身近な存在です。「使う分だけ」しか料金が発生しないため圧倒的にコストが安く、気軽に「クルマのある暮らし」ができます。ひとり暮らしの人にもぴったりです。

三井のカーシェアーズなら、ステーション数だけでなく、さまざまなクルマに乗れるのも楽しいところ。月会費無料プランもあるので、ぜひ入会してその使い勝手やコスト感を試してみてください!

>>>三井のカーシェアーズについて

>>>「クルマ・サービス」に関する記事はこちら

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